書評:バビロンの大富豪
投資セクターでは有名な本のようです。購読している「たぱぞうさんのブログ」*1で知りました。
ブログを始めたら是非やってみたいと思っていた書評でしたが自分の経験と織り交ぜたら、とんでもない記事ができました。 まともな書評は、たぱぞうさんをはじめ他の方のものを見た方が良いです。
バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか
- 作者: ジョージ・S・クレイソン,大島豊
- 出版社/メーカー: グスコー出版
- 発売日: 2008/08/08
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 36回
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ハードカバーですが文字が大きく読みやすい文体なので、立ち読みのプロなら書店で読了できるかもしれません (私は購入しました)。 分かりやすく道徳的な話も多いので、小学校高学年あたりから「お金の勉強」用に読ませても良いかもしれなん。
1926年に書かれた本で、何度も再出版されています。まさに時代を超えて愛読されていますね。
概要
皆さんが賞賛がするように素晴らしい本です。 大筋の主張としては、
- 収入の身の丈に合った生活をして、一割以上は必ず貯蓄し投資に回せ。時間と共に指数的に資産は増える。
- 自分が分からないものに投資をするな。元本が割れるようなものには手を出すな。
- どんなに身を落としても自尊心を捨てるな
- 労働を好きになれ、必ず見返りはある。そして勉強せよ。
- 明確な目的をもち努力すること。
ただ現在の日本の状況を考えると、必ずしも共感できない部分もあるんですよね。
処々のデータから察すると私の収入は年齢平均よりやや下のようですが、貯蓄額は平均より少しばかり多いようです。
ケチだから貯められたと思っていますが、就職等はロスジェネ世代でかなり苦労し働き始めた年齢も遅く。 加えて個人的な事情で、底辺を二段位を抜けて不幸と同世代から言われます。 ゆえに若い頃はどん底で耐乏生活を余儀なくされ貯蓄・投資などには、他の人と比べ不利な状況だったと思います。
そんな私が「バビロンの大富豪」をレビューしてみます。
貯蓄
「収入の1割を貯蓄せよ」
当たり前ですね。貧乏生活が長かったので就職してからも、いつ貧乏生活に戻るか分からないと怯え生活水準を変えずに支出を抑え、残りは全額貯金していました。 勿論、たまに大きな出費をした月はマイナスになることもありますが年間で10%以上貯蓄できない年はまずないです。
ここに関しては自分はクリアしていると思っているのでパス。
投資
貯金したものを投資に移すというのは抵抗がある方は多いのではないでしょうか? 特に少し年をとられた方に多いと思います。
バブル期なら銀行の定期預金の金利でも6%など普通にあった時代なので充分に魅力的だった思います。 リーマンショック以降から現在(2017年)まで絶好調と言われているアメリカ株の指数S&P500などですら6.8%ですから、 今みると夢のようですね。
経験と照らし合わせてみます。
理解せずに行った投資としてFXがあります。 リーマンショック時に手を出していたので痛い額をやられました。 もう一つ悪かったのは、値動きが激しく落ち着いて仕事ができなくなりました。
やはり資産運用は余裕資産で行い、自分のリスク許容量を理解して行うことが基本です。
現在は投資信託を買っておりますが、ほったらかしでできるので気楽です。 投資信託の性質上、短期で含み損が出ることもありますが銘柄の選択をよほど誤らなければ中長期では殆ど利益がでています。
まさに書かれている通りです。
自尊心・プライド・Pride
大事です。日本語ではよく虚栄心と混同して使われておりますが、自我を守るために持つべきです。 貧乏生活を続けると心が弱くなり、自尊心を売ったら楽になれると誘惑にかられますが、どこまで耐えられるかで自分という人間が分かります。 足元を見られたときにも判断する基準にもなります。
逆に捨てた方が良いのは虚栄心です。自分より大きな存在からはメッキはすぐに見破られます。
自尊心を守り奴隷から再起した男の話、虚栄心の強いボンクラ3代目が働く気になる話が出てきます。 正しい心を持つことの大切さを説いています。
労働に対する価値観
登場人物は皆、賢く、道徳を備え、 舞台の古代バビロンがギスギスした雰囲気がなく優雅です。 この辺りは最も異なるかもしれません(例外的に戦争で攻められる描写がありますが)。
現在は搾取する人間というのが一定数存在するのは明らかです。 そうでなければ、ブラック企業なんて言葉も生まれません。過労死なんて不名誉な言葉が国際語になりません。 良い雇用者や上司のもとで一生懸命働くことは問題ないですが、働きすぎで鬱になったり自殺したら元も子もありません。
自分の仕事に対して熟知するために勉強し後継者を育てることは大事だと思っています。
目的をもつこと
具体的な目的を持つことが大事と書かれています。 問題を具体的にとらえられたら半分解けたようなものなんですよね。
私は苦手です。 若い頃にした目標設定のためにした分析・勉強自体が間違えていたものが多い気がします。
本業をもったまま資産運用以外でプチ起業して1万円稼ぐというお題を作ってみましたが意外と難しいことを思い知らされました。
まとめ
何だか感想というより斜に構えた自分の考えになってしまった。本編はためになる綺麗な話が多いですよ~。 お金を貯めたい、働くって何だろうと思った時に読みましょう。
*1:参照した記事www.americakabu.com